動物分子医学
生命の仕組みの本質に迫る
分子医学は、Linus Paulingによる「ヘモグロビン分子の構造異常が鎌状赤血球症の原因となる」という知見で幕を開けました。現在では多くの疾患がタンパク質分子構造・機能の先天性/後天性異常に起因することが知られ、また逆にそこから生命現象の謎が解き明かされています。
私たちは、血液疾患や免疫疾患の原因となるタンパク質や遺伝子の異常と疾患の発症機構を探求し、それをもとに生命活動を支える普遍的な仕組みを解き明かすことを目指しています。具体では赤血球/赤芽球系細胞とT細胞/免疫細胞を主な対象とし、生体膜の構造・機能、細胞の分化・成熟、膜タンパク質の品質管理、免疫記憶、ならびに炎症の仕組みとそれらの異常による貧血や免疫疾患に関する研究に取り組んでいます。さらに、そこで得られた知見から、疾患の新しい治療法を開拓する研究も進めています。
私たちは、疾患症例の病態解析や日々の実験を通して育む好奇心、気づき、発想を大切にしながら、世界の医科学/生命科学に通用し、時が経ても色褪せない本質的な研究を行うことを心がけています。常識を作り直す研究の実践と蓄積を通して科学者としての素養と態度を身につけ、joy of scienceを感じながら科学と人類の叡智に貢献する、それが私たちの研究室の理念です。
Information
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- 2021.1.13
- 動物分子医学教室のホームページを公開しました